相続人の一人が認知症の状況の場合にはどのように遺産分割を行えばよいですか?
成年後見人を認知症の方の代わりに当事者として遺産分割を行うことができます。
本人が法律行為の意味を理解できないような状況が継続している場合には、本人を当事者として遺産分割を行うことはできません。
その場合には、裁判所において、成年後見人を選任してもらい、その成年後見人を本人の代理人として遺産分割協議を行います。
成年後見の申立は、以下のような書類が必要になります(東京家庭裁判所の場合)。
- 申立書
- 申立事情説明書
- 親族関係図
- 本人の財産目録
- 本人の収支状況報告書
- 後見人等候補者事情説明書
- 診断書(成年後見用),診断書付票(本人の主治医に作成してもらう。)
- 住民票(世帯全部,省略のないもの)各1通
- 登記されていないことの証明書1通(証明申請書の証明事項は「成年被後見人,被保佐人,被補助人,任意後見契約の本人とする記録がない。」欄にチェックする。)
- 愛の手帳の写し(ある場合には写しを添付)
- 収入印紙3400円
- 郵便切手4300円
- 鑑定費用(事前に本人の主治医等に鑑定費用の見積もりを聞いておきます。)
なお、既に選任されている成年後見人と被後見人の双方が相続人となる場合には、特別代理人を選任した上で(後見監督人が選任されている場合には同人が被後見人を代理します。)、遺産分割を行います。
遺産分割でお悩みの方は、弁護士にご相談ください。